【あまがたき駅】
31: 名無しさん@おーぷん 2014/06/11(水)16:39:59 ID:U4R4145QP
じゃあ書かせてもらう
今年の2月半ばの話な
俺の家から歩いて15分のとこにある大阪の阪急富田駅で普通京都河原町行きに乗ったんだ
その日は夜勤で四時頃に駅ついてイヤホンで音楽聞きながらホームで待ってた
いつもは富田でガッと人が降りてくるんだがその日はちらほら車内に残ってた
まぁ気にすることも無く空いてる席に座って高槻やら水無瀬やら止まっては発車し止まっては発車しをぼーっと見てたら日頃寝不足だからかついつい寝てしまった
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33: 名無しさん@おーぷん 2014/06/11(水)16:52:56 ID:U4R4145QP
駅に停車した揺れ+首と肩が痛くて起きたら周りに誰も居なかった
あ、桂の特急待ちかなんて見渡したら隣車両から小さい女の子?が降りていくのが見えた(阪急京都河原町行き乗ってる奴にはわかると思うが車両の端っこの席の壁は窓みたいなガラスになってる)
あぁ まだ河原町にはちょっとあるな と思いながら少し体制を変えてまた寝た
いい加減首が限界で起きたらどうもおかしいんだリピートしてた音楽が一周半してる
あちゃー 人身事故で止まってたかー
って今どこの駅らへんだ?と思って座ったまま振り向いて外の景色を見たけど
全く知らない土地なんだよ
日本って事はなんとなくわかるが明らかに乗ってて通った事のない道だった
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37: 名無しさん@おーぷん 2014/06/11(水)17:10:19 ID:U4R4145QP
先頭車両の車掌についた
後ろ姿が見えてホッとしてガラスの仕切り?を驚かさないよう控えめにコンコンした 反応なし
多分聞こえなかったのか強めにコンコンした 全く反応なし
普通ちょっと反応してビクッとしたり立ち方変えたり何かしら動くじゃん?
その車掌さん電車には揺られてるけど直立不動って感じで全く動かねーの
ちょっとムカついて車内の端っこに寄って自分のガラスに近づけて車掌さんの顔を見ようとしたけど、肌は見えるが顔全体とかはどうにも見えなかった 肌は女がファンデーション?おしろい?塗った時みたいに白い肌だった
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40: 名無しさん@おーぷん 2014/06/11(水)17:17:13 ID:U4R4145QP
その間もずっと電車が走ってるし車掌さんはフル無視決め込んでるし俺は自分の座ってた席に戻って店にメールで連絡しようと思ってスマホ取り出して歩きながら外の景色見た瞬間心臓が早くなった
街は街だけどすげー不自然な街が視界に飛び込んできた
電車の線路脇の建物っていうほど高いビルなんてないだろ?
あるんだよ俺の見た景色には
高いビルと小さいビルとなんか古い瓦屋根の廃れた家とかがひしめき合ってるんだよ
書き方下手くそですまん
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45: 名無しさん@おーぷん 2014/06/11(水)17:23:41 ID:U4R4145QP
ビルもそうだがなにより目を引いたのが空の色だ
うまく伝わるかアレだが
透き通った青に薄紫混ぜたような…なんだろうアニメのテガミバチに出てきそうなって言ったらわかってもらえるかな 綺麗だけどなんか不安になる色してた
街並はおかしいしアナウンス流れないし慌ててスマホを開いたらまさかの圏外
地下に入ってないのに圏外
マップで現在地見る事も店に連絡入れる事も出来ないで色々な意味でちょっとパニックになった
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48: 名無しさん@おーぷん 2014/06/11(水)17:31:04 ID:U4R4145QP
物凄いイライラしてでも不安になってて車掌さんの方を見たけどやっぱり直立不動って感じだった
あまりにもおかしい状況だしとりあえず落ち着きたくて車掌さんの居る先頭車両から自分の座ってた席に戻った
あぁどうしよう今日店の鍵持ってるのにとか考えてて頭を落ち着かせようとうなだれてつつ必死だった
席に戻って5〜10分くらいだと思う
やっとアナウンスが流れてビクッっとした
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49: 名無しさん@おーぷん 2014/06/11(水)17:38:16 ID:U4R4145QP
アナウンスはよくある鼻にかかった男の声だが、かなりか細く電車のガタンゴトンの音に負けそうな位小さかったが『あまがたき』か『あまがたに』と聞こえた あまが は合ってると思う
いやいやどこだよそこ…(阪急京都河原町行きにはそんな駅無い)って思ってたら電車が緩やかにスピードを落としていくのがわかった
駅のホームが見えて電車が止まるが
ホームはガランとしていて誰もいないみたいだった
信じてくれるかどうかわからないが
とりあえず続きかきます
54: 名無しさん@おーぷん 2014/06/11(水)17:46:49 ID:U4R4145QP
俺の座ってる席と反対側の扉が開いた
景色はさっきと変わらず不規則な高さのビルに綺麗だが不安を感じる空の色
俺はその変な駅で降りて公衆電話とかで店に連絡を入れるって事ができなかった
そんな怖い状況で動きたくなかったからだ
電車のドアは割と長い事開いてた 多分5〜10分くらい
俺はもうひたすら不安で2月半ばなのに冷や汗ダラダラで圏外のままのスマホを握り締めてうつむいてた
情けない話だが本当に怖くて動けなかったんだよ
もうすぐ終わります
続きかきます
56: 名無しさん@おーぷん 2014/06/11(水)18:08:44 ID:U4R4145QP
やっとドアが閉まって電車が動き出したのを音と揺れで感じた
うつむいてる俺に見えるのは
俺の色落ちしたジーパンの膝と冷や汗と手汗にまみれたスマホ
しかし電車が動いたからって恐怖心いっぱいでま顔を上げたり体制を変える事が出来なくてしばらくそのままだった
そしたら小さくペタペタと音がした
もう俺の心臓はバクバクで冷や汗あが今まで以上に吹き出し無意識に息も浅くしてひそめてしまった
誰かが居るって心強いはずなのにペタペタ音はおかしいからだ
明らかにちかづいているペタペタ音
ヤバイだろヤバイだろって思ってた矢先ペタペタ音が目の前で止まったと同時に
俺のうつむいてる視界に子供の白い小さな素足が見えた
それを見た瞬間一気に鼓動が早く鳴ったと同時に右肩を軽く押すような感じで トンっとされて気が遠のいた
電車の揺れと俺がスマホを落とした音で起きた
俺は気を失ってたみたいで、起きたら停車駅はまだ西院だった
しかし冷や汗はびっしょり、落としたスマホにもびっしょり
でも周りには乗客はいた
慌ててスマホで見た時間はいつもの5時手前
なにがなんだかわからなくなったが最近は夢だったんじゃないかと思ってネットで調べてたら似たような『月の宮』を見つけて ちょっと身震いしている
説明下手くそですまんかった…
以上
出典:ニュー速VIP@おーぷん2ちゃんねる「異世界に行く「飽きた」やったけど」
http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1402470351/
投稿者が電車に乗った阪急富田駅
2004年1月8日、2ちゃんねるオカルト板「身のまわりで変なことが起こったら実況するスレ26」で「きさらぎ駅」が投稿されてから瞬く間に広がった「異世界の駅」系統の一つである。投稿者が眠りについた瞬間に異世界へ迷い込んでいるのが面白い。それは夢の世界を思わせるが、その中で乗車していた車両が阪急電車と同型の物であること、そこから見える外の景色が「高いビルと小さいビルとなんか古い瓦屋根の廃れた家とかがひしめき合ってる」街並みであることなど、やはりどこか現実世界とリンクしているような印象を受ける。これは我々の住む世界の裏側に存在している、まったく違う時間が流れる並行的な世界なのかもしれない。それにしても不気味である。
途中でアナウンスされる「あまがたき」という名前は兵庫県の「尼崎(あまがさき)」を思い出させるが、阪急京都線に尼崎駅はない。大阪で目撃された「新長崎駅」や北海道で出現した「新麻生駅」などのように、実際の地名を含む謎の駅が異世界において目撃されているケースもあるようで、やはりこちら側の裏返しの世界といったイメージを拭えない。現実世界と比べて、異世界の時空は歪んでいるのだろう。
さて、「あまがたき駅」の物語に登場する実際の駅名は阪急沿線に住んでいる人間ならば日常的に慣れ親しんだものだろうが、どうやらその周辺には異界への入口が口を開けているようである。大阪・京都間での異世界駅の目撃報告が他にもネット上に寄せられているのだ。
阪急富田駅の河原町方面側ホーム
たとえば、JR長岡京駅の次の駅として現れた「すたか駅」(2ちゃんねるオカルト板「不可思議な体験、謎な話〜enigma〜Part75」)。大きな鳥居が特徴の駅であり、謎の言葉を話す老婆と少年が現れ、その駅を抜けると阪急長岡天神駅に辿り着いたという。また、JR京都線で京都から大阪へ向かう際に現れたという「かたす駅」(2ちゃんねるオカルト板「きさらぎ駅について何か知りませんか?」)は電柱に「牛頭」と書かれ、牛の鳴き声が聞こえる奇妙な場所―牛頭天王との関係を想起させるが―で、ここを線路沿いに抜けると長岡京駅の隣駅にあたる山崎駅へと辿り着いたとされる。
さきほども触れたとおり、どうやら大阪と京都の境界には何らかの異界がある。どうしてその区間が選ばれているのかまでは調査不足で多くを言及することが叶わないが、ふとした瞬間に違う世界へと迷い込んでしまっている、という異世界駅系怪談はまた違った意味でも怪談を享受する人々を戦慄させるはずだ。
それは怪談との距離ではないか。インターネットの怪談は他人事≠ニして楽しめた遠い「どこか」の話ではなく、もはや自分たちの日常にも連結する「物語」になりつつある。異世界を訪れたという投稿者たちがその前日まで名も無き一人だったように、誰もが「いつも通り電車に乗る」という日常的行為の中で当事者になり得るこの形式によって、怖さの距離は個人にぐっと近づいたように思われる。
ましてや、ネットロアで指し示された駅が自身の毎日と結びついた場所であった場合、それはさらに自分自身をゾッとさせるのである。かつて山や海にも異界的な違う時間が流れているとされたように、私たちの日常にも違う時間が流れている。この「毎日」と「物語」の結合、それはネットロアの成した発見である。